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最終的に気候面においてシャンパーニュ地方にとって、より静かなシーズンとなりました。秋の平均気温は10月に11℃、11月8℃、12月2.5℃という穏やかなシーズンで極度の寒さに襲われたのは数日しか記録せず、10月には54mmの降水量も記録しています。
それとは反対に冬は寒く、特定の区画ではマイナス15℃を記録したところも観測されています。12月半ば、1月には剪定が行われていますが、これは最終的なものではなく事前剪定です。この時期のシャンパーニュ地方は雪が多く降っており、2008年に比べて日照量が少なく、気温も十分に下回りました。
1、2、3月の平均気温は3.5℃を記録しています。
この年の2月はシャンパーニュ地方ではしばしば見られるように湿潤かつ寒い月となり、最終的な選定作業は2月の後半から3月に跨がって行われました。剪定が遅く行われた事から発芽に遅れを生じさせ、春の霜の被害を免れる事が出来ています。
春は理想的な天候で、4月は穏やかな気候から生育サイクルの素敵なスタートを導きます。朝は7℃を超さないなど軽く冬のような気温でしたが、日中は雨も降らず、日照時間も平均的な555時間を記録する非常に素晴らしい天候。
それに反して開花の始まりである6月には夜間にマイナス10℃を記録する気温の急激な低下に生産者たちは怯え、花振るいや結実不良によってブドウ畑が破壊される事を恐れました。6月はまたマルヌ地区のいくつかの区画で44mmもの降水量を記録、この雨は開花時期というブドウにとって最も脆弱な期間に対して非常に深刻でした。
6月はベト病の圧力が強まった事から苦しめられた為に、生産者達はボルドー液を散布しブドウの治療にあたります。夏の始まり、続く7月は殆ど喜べない季節となりました。
高い気温と降水量も73mmを記録した事からベト病の胞子形成は促進されます。結実不良の恐れが確認された8月の頭からヴェレゾンは開始しましたが、結実不良自体は収量が多すぎるブドウを減少させ、凝縮感を生み出す事から災害と言う訳ではありません。
8月から収穫に掛けては雹を伴った雨が降った9月4日を除いて完璧で、暑く乾燥したシーズンになりました。この年のシャンパーニュ地方のワインは灰色カビ病が発生せずに完璧な熟度を迎えた健康なブドウが収穫された恩恵を受けて非常に優れています。
先にも述べたように6、7月の難しいシーズンを除いては非の打ち所のない一年でした。