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2000年のブルゴーニュ地方は不安定な天候を記録しましたが、白ワインは思いがけず良いヴィンテージとなりました。その一方で赤ワインは各生産者ともこの不安定な気候に苦労させられます。
2000年のシャブリ地区は疑いも無く素晴らしいヴィンテージとなりました。穏やかな冬は少し早い生育サイクルをもたらします。続く春も十分に暖かく、何度か夏のような気温を記録。
それに反して夏の天候は不安定で6月と8月には大雨や寒い日が続きました。例年よりも生育サイクルは少し早く進みましたが9月23日から収穫が行われ、ブドウは健康かつ申し分の無い成熟度で収穫されています。この年のシャブリ地区のワインは格別なアロマと熟した豊満な果実味が現れています。
コート・ド・ニュイ地区でも不安定な天候はブドウ畑、ひいてはワインに大きな影響を与えます。冬は珍しく穏やかで、シャブリ地区同様春でも夏のような気温が見られたことからブドウの開花が早まりました。
春の終わりには雨が降り湿度が高くなりましたが7月上旬から見られたヴェレゾン(ブドウの色付き)に影響はありません。ブドウの均質な成熟を得る為に間引きを行う生産者も多く見られました。
7、8月の気温は低く雨の日が多かった為、ブドウの成熟は遅く、灰色カビ病が見られるところもありましたが、8月の終わりには暖かさが戻り、ブドウの急激な成熟をもたらします。
2000年のコート・ド・ニュイの赤に関しては、畑でのブドウの選別をしっかり行った生産者を選別して飲む事で良いワインを選ぶ事が出来ます。
注意をしなければいけないのは、このようなヴィンテージにも関わらず、シャンボール・ミュジニー、ヴォーヌ・ロマネ、ニュイ・サン・ジョルジュでは良質なワインが出来たと言う事です。
コート・ド・ニュイとは対照的にコート・ド・ボーヌの白ワインは素晴らしい年になり、ムルソーは力強く、凝縮感のある豊満なワインが、ピュリニーやシャサーニュ・モンラッシェのプルミエ・クリュ、グラン・クリュでは複雑味のあるワインが出来上がりました。
冬は気温が低く他のブルゴーニュ地方同様降水量が多い季節となりました。春も雨の日が多く湿度の高い日が続き、夏も冷夏で降雨量が多かった為、これによりピノ・ノワールでは灰色カビが発生するなどの事態になりました。
収穫期は嵐の中、9月中旬に行われています。2000年のコート・ド・ボーヌは先述べたように白ワインで大きな成功を収めており、赤ワインは白ワインよりは評価が低くコート・ド・ニュイ地区のワイン同様生産者を選ぶ必要が出てきます。