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2003年はフランス全土で例外的な暑さと旱魃を記録したヴィンテージとなりました。1420年にコート・ド・ニュイ地区で8月25日から収穫が行われたと言う記録が残っていますが、このような暑さの厳しい気候は観測が始まって以来では初めてです。
シャブリ地区ではこのような気候条件のもと、凝縮感はありながらも酸の低いブドウになりました。容易なヴィンテージというものは1つもありませんが、4月と6、8月に降った雹への対策に加え、焼けたブドウへの対応に追われるなど全く休む暇がなくこのヴィンテージは生産者にとってとりわけ難しいヴィンテージになったでしょう。
シャブリ地区では異例の8月に収穫が始められ、焼けなかったブドウは潜在アルコール度数14%と高く、ボリュームと凝縮感のあるワインが出来上がりました。
コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌでは赤、白ともによいヴィンテージになったと言えます。コート・ド・ニュイから気候条件だけ見ていくと例年に比べてブドウの生育サイクルは早くスタートしました。
4月の終わりには霜がおり、ブドウに被害を及ぼしますが6月に入ると温暖で乾燥した気候に変わります。夏に入ると連続して40度を超す猛暑をもたらしましたが、幸いな事に涼しい夜と7月、8月に発生した嵐のおかげで埋め合わされ、ブドウは無事完熟を迎えました。
完熟したブドウからはこの暑さから凝縮感のあるワインが出来た反面、多くのブドウは焼けてしまい、生産者たちは収量が落ち、生産量も減少してしまいます。
コート・ド・ボーヌの冬もコート・ド・ニュイ同様霜が発生。4月に入ってもマイナス5度を記録するような寒さと霜がブドウ畑を襲います。ピュリニー・モンラッシェ村では6月頃に雹が降り、ブドウに甚大なダメージを与えました。
8月の猛暑により、特に南向きの斜面にある畑ではブドウが焼け、大幅に収量を落としますが、被害を免れたブドウは潜在アルコール度数14%に達するなど完熟し、健全な状態で収穫されました。