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ブルゴーニュ地方 (2006)

前年度2005年に比べると天候は恵まれているとは言えず、難しいヴィンテージになりました。2006年は優れた生産者の年です。つまりしっかりと選別する事で偉大なワインを楽しむ事が出来るでしょう。

シャブリ地区は6、7月の間、素晴らしく温暖な期間を過ごしました。ブドウの栽培には乾燥した気候が向いていますが、行き過ぎた旱魃は結実不良や花震いの原因になってしまいます。 この旱魃は8月に終わりを迎え、今度は気温が急に下がり、雨が多かった事から湿度も上がるなどブドウの栽培には向かないシーズンになりましたが幸いな事に9月から天候が回復し、最悪の事態を免れただけでなく予想よりも早く収穫時期を迎えます。 実際この年のシャブリ地区の収穫はコート・ド・ボーヌ、コート・ド・ニュイ地区よりも早く行われる珍しい事態になりました。この年のシャブリ地区のワインはフレッシュで香り高い果実に豊富なミネラルなど偉大な年に現れる特徴を持ったワインが生産されました。

コート・ド・ニュイ地区のブドウ畑もシャブリ地区やコート・ド・ボーヌ地区同様に予測不可能なヴィンテージとなりました。冬は寒い上に長くその影響を受け、多くのブドウは発芽が遅れます。 春は気まぐれな天候でしたが、6月は暖かい上に乾燥しており、ブドウの開花に良い条件が揃いました。7月に入っても引き続き気温は上昇していきます。 8月の頭から雨が降り始めたのに伴って気温が下降し、シャブリ地区同様に9月に入るまで天候は回復せず生産者達を悩ませました。 灰色カビ病が蔓延した所もあった為、選果をしながらの収穫になり健全な凝縮感のあるブドウが収穫されました。畑仕事や選果をしっかりした生産者たちは力強く、素晴らしいワインを仕上げています。

通常1月〜3月にかけて降る雪が12月の終わりから降り始めるなどコート・ド・ボーヌ地区は寒さの厳しい冬からスタートしました。そのため、発芽、開花に遅れが出た上に3月、5月は雨の多い季節になります。 春は雨が多かった事から湿度が高く、他のブルゴーニュ地方同様ベト病が蔓延しますが6月から温暖な気候になり良好な環境で開花がスタートしました。7月も引き続き暖かくブドウはゆっくりと成長していきます。 8月は他のブルゴーニュの地区同様、ボーヌ地方も酷い季節となりましたが、恵まれた9月のおかげで無事にブドウは成熟します。灰色カビ病はとりわけピノ・ノワールに被害を与えたため、厳密なまでの選果が必要となりました。 シャルドネは酸のトーンの高いヴィンテージとなっており、赤白ともに選果や畑仕事に拘った生産者のワインは上質なものが出来上がっています。

コート・シャロネーズの赤、白も美味しく、マコンの白はテロワールが反映されたワインが造られており、2005年と比べても遜色のない優れたヴィンテージとなりました。

[参照元: www.vin-vigne.com]