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2005は疑う事無く、素晴らしく成功を収めた年と言えます。2004〜2005年はシャブリ地区を除いて全般的に乾燥した気候でした。まずはシャブリ地区から見ていきましょう。シャブリ地区の冬は少し厳しく、春は標準的な気候で、6月末頃から暖かい気候に変わるなど恵まれたスタートを切りました。
続く7月、8月も他のブルゴーニュの地区同様、晴天かつ乾燥した日が続きます。一年を通して素晴らしい気候となったシャブリ地区のブドウは健康かつ完璧な成熟を迎え、9月17日より収穫が開始されました。このように2005年のシャブリ地区は昔ながらのブルゴーニュの天候の影響を受けた素晴らしい年となっています。
この素晴らしい天候の影響が最も発揮された畑がコート・ド・ニュイです。乾燥と北から吹く涼しい風によって伝統的なヴィンテージと言われるワインが出来たヴィンテージとなりました。
コート・ド・ニュイ地区はブルゴーニュにしては暖かい冬の後、春は雨の多いスタートとなりましたが、気候は温暖だった為、ブドウの生育サイクルは例年より早くなります。
この時期以降は一部、ヴォーヌ・ロマネ村とフラジェ・エシェゾー村に雹が降った事を除けば大雨は記録されていないように、2005年は温暖かつ乾燥したブドウの生育に素晴らしい影響を与えてくれました。
時たま降る少量の雨もまたブドウ畑の旱魃を防いでくれ、ブドウは完璧な成熟を迎えます。豊満で凝縮感と奥行きのある長期熟成に耐えられるワインが出来たことから2005年は世紀のヴィンテージと言えるでしょう。
コート・ド・ボーヌ地区の2005年ヴィンテージもコート・ド・ニュイ地区に続いて素晴らしい年となったと言えますがコート・ド・ニュイの出来に比べれば若干ですが下方評価となります。
コート・ド・ボーヌの冬はマイナス12℃を観測するなど寒く、雪が降った日も多かった為、剪定作業が幾度も中断されます。3月の終わり頃から発芽が見られ始めましたが4月に入ると天候が不安定で暖かい日と寒い日が交互に訪れたのに加え、大雨がブドウ畑を襲いました。
6月の終わり頃は温暖な天候に変わりましたが、7月は冷夏を迎えウドンコ病が蔓延する、加えて7月17日にはピュリニー・モンラッシェ村では雹が降った事も記録されるなど生産者たちは頭を悩ませます。しかし一転して8月は暑く、乾燥した季節となった為、ブドウの成熟は順調に進み、9月10日から収穫が開始されました。
シャルドネ、ピノ・ノワールは健全な状態で収穫され、2005年のコート・ド・ボーヌ地区は卓越した年と言えるでしょう。