Piemonte

ピエモンテ州





スローフード運動が始まった土地

ピエモンテ州はイタリア北西部に位置し、フランス、スイスとの国境を有する州で北にヴァレ・ダオスタ州、南にリグーリア州があります。州都はトリノ。日本では2006年に冬季オリン ピックが開かれた都市として知られています。それ以外の情報としてはワイン産地ということくらいしか知られていませんが、サヴォイア王家の王宮群を含む5つの世界遺産を有してい>ます。またファーストフードに対置したスローフード運動が始まった地でもあります。そんなピエモンテはポルチーニ茸や白トリュフなど高級食材が取れる産地でもあります。 バーニャカウダソースやグリッシーニなど著名なものから酪農が盛んな事を活かした数々の肉料理など地元のワインとの相性がいいものが盛りだくさんです。


気候

大きく分けて山岳部と平野部に分けられます。アペニン山脈の山岳地帯は高山地帯に分類され、夏は涼しい代わりに冬に厳しい寒さとなります。平野部は大陸性気候に属しています。そ のため、春先に雨が多く降り、昼夜、夏と冬の気温の差が激しくなります。


土壌

ピエモンテを代表するランゲ地区の土壌は石灰と粘土質の土壌が多く見られ、ミネラル、タンニンを多く含む硬質なワインが出来上がります。一方、近年白ブドウ品種アルネイスが多く 植えられ、注目されているロエロ地区は石灰と砂質の土壌のため、程よい口当たりの優しさを持ったワインが造り出されます。


ワインのスタイル

ピエモンテ州はイタリアワインの2大銘上ワイン産地の1つに挙げられます。中でもD.O.P.バローロ(元D.O.C.G.)とD.O.P.バルバレスコ(元D.O.C.G.)は高い知名度を誇ります。D.O.P.は59(元D.O.C.G.が17、元D.O.C.が42)。使われるブドウ品種は、ネッビオーロ、ドルチェット、バルベーラやアルネイス、コルテーゼといった土着品種の他、国際品種も多く使われて います。またここピエモンテ州で造られたボルドー品種によるワインによってイタリアワインが世界的に著名になりました。


主要な産地

バローロ

D.O.P (元D.O.C.G.)
バローロは重厚な果実味、強固で収斂性の強いタンニンとしっかりした酸を持つことから長期熟成に向いており、ワインの王様とも言われています。産地はランゲ地方。1960年代後半イ タリアワインを世界市場に認識させたガヤ社によってブルゴーニュのように単一区画のバローロがリリースされました。以降、現在ではこの区画と言う概念がしっかりと認識されていま す。

1980年代にはバローロボーイズと呼ばれる革新的モダン・バローロ生産者と伝統的なバローロ生産者との間で論争が行われていたこともあります。今ではこの論争も落ち着きをみせ、モ ダン、クラシックというスタイルの違いよりはいかにテロワールを表現するかと言う方向に纏まっています。
バルバレスコ

D.O.P (元D.O.C.G.)
バルバレスコはバローロと同じくネッビオーロを用いて造られる為、バローロの弟分とも言われています。
ロエロ・アルネイス

D.O.P (元D.O.C.G.)
ロエロ・アルネイスはロエロ地区で造られる白ワインで、昔は甘口ワインが造られていましたが、近年アルネイス種から造られる辛口ワインが注目を集めています。


生産者一覧