Savoie

サヴォワ地方


風光明媚なワイン産地

サヴォワ地方はフランス南東部、スイスと隣接するワイン産地です。ジュラより南に位置しており、しばしば形式的にジュラ・サヴォワ地域と纏められますが実際にはジュラはフランシュ・コンテ地域圏であり、サヴォワはローヌ・アルプ圏に分類されるように文化、料理はもちろんの事、風土、気候も異なっています。実は1860年まではフランスではなくイタリア領であり、イタリア王家縁の土地でもあります。またサヴォワはモンブラン、レマン湖など風光明媚な観光地がたくさんあり、一年を通して人気が高い地域です。郷土料理もラクレットやチーズ・フォンデュ、ポレンタにサラミなどワインとの相性のいいものがたくさんあります。


スッキリとした白

サヴォワ地方は生産量の70%が辛口の白ワインで占めており2つしか無い村名アペラシオンであるA.P.セイセル,A.P.クレピィでは白、スパークリングしか生産されません。つまり村名アペラシオンでは赤ワインは存在しない事になります。造られるワインはジュラと同様に土着品種を使ったワインが豊富です。アルテス、シャスラ、ジャケールがサヴォワの有名な土着品種。アルテスは香り高く豊満なワインが出来上がります。シャスラはスイスやアルザス等でも栽培されておりスッキリとした白ワインが出来上がりますが、酸が少なく昔からあまり評価されていない品種でした。しかし近年スイスのシャスラは過小評価されていたと注目を集めている品種です。ジャケールもシャスラ同様フルーティーでフレッシュ感のあるワインが造られます。


シラーの兄弟

白ワインが多く造られるサヴォワ地方ですが、赤ワインも少量ながら造られています。先にも述べた通り、村名アペラシオンが無く赤ワインはヴァン・ド・サヴォワになります。著名品種では、ピノ・ノワール、ガメイなどブルゴーニュと同じ品種が使われており冷涼な気候な為、飲みやすく軽やかなフルーティーなワインが出来上がります。 土着品種ではモンドゥーズと呼ばれるシラーの兄弟(両方ともモンドゥーズ・ブランシュと他品種の自然交配)に当たるスパイシーで色の濃いフルーティーなワインが造られます。味わい的にはシラーとピノ・ノワール、ガメイの中間に位置するジューシーながらもタンニン分のある力強い味わいです。


ジュラとともに

サヴォワも近年ブルゴーニュの高騰などからジュラとともに注目を集めている産地です。自然派の新しい生産者たちも台頭してきており、品質の向上が計られました。シャスラの評価が見直され始めている今、ますます品質、評価ともに向上していく産地だと言えるでしょう。



ヴィンテージ情報

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年


生産者一覧