ラングドック・ルーション地方はフランス南部地中海に面しており、プロヴァンス同様地中海性気候が故の温暖な気候に恵まれています。温暖な環境に恵まれている為、ラングドック・ルーションのワイン栽培面積はフランス全土の40%を占めており、生産量も12%に上ります。またこの地方もポン・デュ・ガールを始> めとした古代ローマ遺跡やカルカッソンヌの城塞都市など遺跡が残った観光地であり、カスレに代表される郷土料理も豊富にあります。
かつてはこのブドウ栽培に適した土地柄を活かしたワインの大量生産、安くて品質の低いワイン造りが行われていました。しかし30年程前から一部の生産者によって品質改善が行われ、ボルドーやローヌに負けずとも劣らない銘上ワイン産地となりました。今では高品質なワインがボルドーなどに比べて安価で手に入>るお買い得地域です。
産地は大きく分けてラングドック地方とルーション地方に分けられますが、ラングドック地方の著名なアペラシオンにはミネルヴォワ、フォジェール、ラングドック、フィトー、リムーがあり、ルーション地方にはコトー・デュ・ルーション・ヴィラージュやコリウールがあります。使用されるブドウ品種はラングド>ック地方の白ワイン品種ピクプールを除いて大きな違いはありません。赤ワインはプロヴァンスと似ており、グルナッシュ、ムールヴェードル、サンソー、カリニャン、シラーが、白ワインはグルナッシュ・ブラン、ピクプール、マカブー、クレレット、ブールブランがよく使われます。
またラングドック・ルーション地方はフランス甘口ワイン全体の90%を占める量の甘口ワインが造られており甘口ワインの宝庫です。甘口ワインに関して言えばラングドック地方、ルーション地方はスタイルが異なりラングドック地方はミュスカ種を私用した白の甘口ワイン。ルーション地方はグルナッシュを私用した 赤の甘口ワインが造られています。有名な甘口ワインにルーション地方のバニュルスが挙げられます。
ラングドック地方では、マス・ド・ドゥマ・ガサックを筆頭にマス・ジュリアン、ラ・グランジュ・デ・ペール、レオン・バラル、クロ・マリ、ペイル・ローズといった生産者がボルドーの1級シャトーと比べられる程高い品質を誇りますが価格はボルドーに比べてかなり格安です。ルーション地方でもドメーヌ・ゴビ ーやジャン・マルク・ラファージュが高い品質を誇るなど次々とスター生産者が現れており、ラングドック・ルーション地方はお宝ワインがまだまだ増えていくでしょう。
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